一般の看護師が医師や看護師・患者と話す機会が多いのに対し、一般企業の医務室に勤務する産業看護師は社内外の様々な人と関わっていかなければならない。そのため産業看護師として働いていく上ではコミュニケーションスキルが非常に大切になってくる。医療従事者に限らず各機関の人間と円滑なコミュケーションを取り業務を進められなければならない。看護師としての業務をこなせば良いというわけでは無いので、この点は病院勤務の看護師と大きく異なってくる点だろう。
産業看護師は書類作成はもちろん連絡業務などのデスクワークも非常に多いことから、基本的な事務処理能力とパソコンスキルも求められることになる。グラフや統計などのデータ作成を行わなければならないケースもあるので、事務処理能力が無いと仕事が務まらないといったことも出てくる。またデスクワークの仕事がメインといったことも珍しく無いため、処理能力もスピーディーでなければ厳しいだろう。
産業看護師は社員の健康を指導、管理していく立場であることから、スケジュール調整にも長けていなければならない。企業の通常業務のスケジュールを優先しながら健康管理のためのスケジュールを織り込んでいかなければならないため、各課のスケジュールなどを把握、上手く調整していくことが求められる。急遽通常業務のスケジュールに変更が出てしまった場合なども医務室側でスケジュールを合わせていかなければならないため、この管理能力は非常に重要だ。